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登録免許税とは?

2023-07-02

〇登録免許税ってどんな税金?
不動産の売買などの取引をしたとしても、その不動産が誰のものになったのかというのは当事者でなくてはわかりません。
そこで、土地や建物について、その所在地や面積、所有者の住所・氏名などの公の帳簿(「登記簿」といいます)に記載し、権利関係などを誰もがわかるようにすることを「登記」といいます。
登記された情報は、法務局で「全部事項説明書」等を入手することで誰でも確認ができます。この一定の登記をする際に掛かる税金を「登録免許税」といいます。
では、不動産の取引について、登記が必要になる主な場面をご説明いたします。

〇新築の建物を取得した場合
新築の建物を取得した場合にする登記には、大きく分けて2種類のものがあります。
一つは、「表題登記」というものです。これは新築の建物について、建物の所在や構造、面積といった情報を登記するものです。
いわば建物の登記簿の表紙を作成するようなものといって良いでしょう。
この表題登記は、新築の建物を取得して人が、その取得後1カ月以内に行う必要があり、怠ると法律違反になり罰金をとられることもあるので注意が必要です。
ただし、実際にはこの表題登記をしていない「未登記建物」というものも存在します。
なお、この表題登記をするためには、登録免許税は掛かりませんが、その手続きに際し、詳細な図面などの添付が必要なため、土地家屋調査士という専門家に手続きを依頼することがほとんどです。

もう一つは、建物の最初の所有者を確認する「所有権保存登記」です。こちらは、表題登記と異なり登記をするかしないか所有者の任意です。
しかし、自分の権利を明らかにするためにもこの登録免許税が掛かります。
ですから、所有権保存登記に掛かる税金や費用は、あらかじめ必要なものとして見込んでおくと良いでしょう。

土地や中古の建物など、既に誰かが所有していた不動産の所有者が変わる場合には、「所有権移転登記」というものをします。
こちらも所有権保存登記と同等に登記をするかどうかは所有者の任意です。しかし、融資についての抵当権設定や自分の権利を明らかにするためにも、この登記は行われるのが一般的です。なお、不動産の取得には、購入した場合だけではなく、相続や贈与により取得した場合にも含まれます。
その「習得した原因」に応じた登録免許税の税率が定められており、登記の際は、それぞれ必要な登録免許税が掛かるのです。

 

〇融資を受けて抵当権を設定する場合
融資をする銀行などは、その融資が万が一回収できない場合に備えて不動産を担保に取ることがあります。返済ができなくなった場合にはその不動産を売却しその代金を優先的に返済に充ててもらうようにするのです。この担保となった物件の売却代金から優先的に返済を受ける権利のことを「抵当権」といいます。
抵当権を土地や建物に設定する際には、登記簿にその旨の記載がされますが、その登記にも登録免許税が掛かります。
この抵当権を設定する費用については銀行などが負担するのではないかとも思えますが、実際には融資を受ける人がその費用を負担することになっています。

 

~登録免許税の金額と納税方法~
登録免許税の金額はそれぞれ下記の算式で計算されます。

不動産の取得:固定資産税評価額 × 税率
抵当権の設定:抵当権の設定金額 × 税率

登録免許税は、登記を受けるまでに金融機関の窓口等で現金で納付し、その領収証書を登記申請書に貼り付け、添付書類とともに法務局に提出するのが原則ですが、税額が3万円以下の場合にはその分の印紙を購入し、申請書に貼り付けることも認められています。

 

〇登録免許税の軽減方法とは?

個人が一定の条件を満たす住宅を取得した場合には、新築住宅、中古住宅についてそれぞれ登録免許税が軽減され、そのローンについての抵当権の設定についても軽減措置があります。一方、土地については、住宅用であるかどうかにかかわらず、売買の移転登記の登録免許税が本来2.0%のところ、1.5%に軽減されています。また、一定の基準を満たした「認定長期優良住宅」や「認定低酸素住宅」については、さらに軽減措置が設けられています。

 

〇登記を司法書士に頼めば報酬の支払いが必要

登記の手続き、登記をする人自身で行うこともできます。ただし、そのためには正しい知識を身につけ法務局(登記所)に何度も足を運ぶことになるでしょう。どうしてもということがなければ、司法書士に頼むことが効率的と言えます。司法書士にに支払う報酬はばらつきがありますが、目安としては所有権保存登記で2~3万円、売買による所有権移転登記の場合で5万円前後、抵当権設定登記で5万円前後といったところです。もちろん、登記の対象となる金額により異なりますが、一般的な住宅をローンで購入した場合にはおおむね合計で10万円から15万円程度の司法書士報酬が掛かると考えておいた方がいいでしょう。

 

今回は不動産の取引についての登録免許税についてご説明いたしました。
登録免許税について不明点があれば、事前に不動産仲介会社へ相談しましょう。

 


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